愛がなんだ

全部が好き。でも なんでだろう、私は彼の恋人じゃない。
公開
2019/04/19(金)公開
監督
今泉力哉
出演
岸井ゆきの、成田凌
解説
直木賞作家、角田光代の原作は平凡なOLテルコの"究極の片思い"を描くパンチのきいた小説。一方通行の恋を駆け抜けるテルコの日々を濃密な筆致で綴った本作が映画化。監督は"正解のない恋の形"を模索してきた今泉力哉。映画版では永遠に埋まることのない男女の距離感を片思いにもがく5人の登場人物の視点から深く考察している。主演には「まんぷく」の好演でさらに注目度抜群の岸井ゆきの、「劇場版コード・ブルー」の成田凌、元乃木坂46の深川麻衣、「葛城事件」の若葉竜也、江口のりこと人気実力ともに兼ね備えた役者が揃った。
「観たい」登録者…610

ストーリー

半年前。友人新婦の結婚式の二次会で、“パーティーになじめない者同士”として出会った山田テルコと、田中マモル。猫背で痩せた冴えないマモルの"綺麗な指"に惹かれただけのテルコだったが、気付けばどっぷりと恋に落ちていた。それからのテルコの日常は、"マモちゃん"のためだけに存在する。金曜に連絡をしてくることが多いマモルに合わせ、ひたすら携帯が鳴るのを待ち、会社で時間を潰す。心ここにあらずのテルコの勤務態度はボロボロで、当然上司からきつく注意されるが全く意に介さない。ある日熱が出たからと呼び出され、かいがいしく手料理をふるまうも、深夜に突然「そろそろ帰ってくれるかな」と不機嫌に放り出される。そんなテルコに唯一の親友=坂本葉子は呆れ、「悪いこと言わないからやめときな、そんな俺様男」と助言するが、もちろんテルコは聞く耳を持たない。葉子は葉子で、年下のナカハラをいいように使っており、テルコは密かに彼に自分の姿を重ねている。それでも久しぶりに会うマモルは先日の不機嫌な態度が嘘のように優しく、テルコは嬉しさがこみ上げる。朝まで飲み明かした2人は、そのままマモルの部屋へ。その日以降、まるで仲のいい恋人同士のような甘い時間がスタートする。ほぼ毎日のように連絡をくれるマモルに、もちろん100%会いにいくテルコ。終電がなくなれば当たり前のようにマモルの部屋に泊まったし、マモルに誘われれば平日の朝から何のためらいもなく会社をさぼって動物園に行く。その結果……テルコはあっさり会社をクビになった。それでも全くノーダメージなテルコを、葉子は心底呆れながらも心配する。だが幸せなテルコの時間は唐突に終わりを迎えた。深夜にマモルが制止するのも聞かず、「ついでだから」とビールを買いに行こうとするテルコ。「遠慮とか気遣いとかしないでいいから、私に関しては」背中に刺さるマモルの視線に気付かないフリをしながら、そう言うのが精一杯だった。だが翌朝のマモルは別人のように冷たく、明らかに怒っていた。追い立てられるように部屋を出され、それきりマモルからの連絡は途絶えてしまう。それから3か月。季節は春にかわり、マモルへの思いを引きずりながらもなんとか就活を始めるテルコ。しかしまさにその面接中に、マモルからの着信が。「やっぱやめます!」と、決まりかかった面接を蹴り、一切の躊躇なくマモルの元へ向かうテルコ。しかし久しぶりに会うマモルの横には、知らない女=塚越すみれがいた。個性的な服装をしタバコをすぱすぱ吸うこの女のことを、どうやらマモルは好きらしいと気付いたテルコは、思いつくまますみれのことを口汚くディすりながら一人寂しく帰途につくのだった。マモルとの連絡は再び途絶えるかに思えたが、なぜかすみれはテルコのことを気に入り、その日以降マモルよりもテルコのことを頻繁に呼び出すようになる。マモルに会いたいテルコは、すみれを口実にマモルを呼び出す。奇妙な三角関係が始まる中、テルコはマモルと再び体を重ねるがうまくいかない。マモルはそこで初めて本音を口にした。「ていうかさ、好きになるようなところなんてないじゃん、って話なんですけど」「そうだよねぇ。私もそう思う。好きになるようなとこ、ないはずなのにねぇ。変だよね」言葉とは裏腹にますますマモルへの想いが募る中、すみれの発案でマモルの友人の別荘に1泊旅行に行くことになるテルコ。葉子を誘うがむげに断られ、かわりに葉子の鶴の一声でナカハラが同行することに。テルコ、マモル、葉子、ナカハラ、すみれ。複雑にねじれ続ける5人の男女の想いの行方は、予想もしない方向に走り始める――。

スタッフ

監督:今泉力哉

キャスト

岸井ゆきの、成田凌、深川麻衣、若葉竜也、江口のりこ、片岡礼子、筒井真理子、穂志もえか、中島歩

作品データ

原題:
製作年:2019年
製作国:日本
配給:エレファントハウス
上映時間:123分
作品情報・予告編 提供:Movie Walker