燃ゆる女の肖像
第72回カンヌ国際映画祭脚本賞&クィアパルム賞受賞!
- 公開
- 2020/12/04(金)
- レイティング
- 監督
- セリーヌ・シアマ
- 出演
- アデル・エネル、ノエミ・メルラン
解説
ハリウッドのトップ女優シャーリーズ・セロンが「この映画を本当に愛している」と絶賛、アカデミー賞女優ブリー・ラーソンは"後世に残したい作品"に挙げ、天才監督グザヴィエ・ドランを「こんなにも繊細な作品は観たことがない」と夢中にさせるなど、映画人を次々に虜にしている話題作。カンヌでは脚本賞を受賞し、ゴールデン・グローブ賞と英国アカデミー賞の外国語映画賞にノミネートされたほか、世界の映画賞で44もの賞を受賞。世界が絶賛を惜しまない必見の一作が、日本でもついにベールを脱ぐ―!
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ストーリー
- 画家のマリアンヌ(ノエミ・メルラン)は、教え子がアトリエの奥から出してきた絵を目にして動揺する。何年も前に描いたその絵のタイトルは、「燃ゆる女の肖像」──命ある限り決して忘れられない女性の肖像画だ。18世紀、フランスはブルターニュの孤島に、小舟で辿り着いたマリアンヌ。重い画材を担いで険しい崖を登った先に、伯爵夫人(ヴァレリア・ゴリノ)の館があった。マリアンヌは彼女から、娘のエロイーズ(アデル・エネル)の見合いのための肖像画を依頼されていた。伯爵夫人のオーダーは一風変わっていた。エロイーズに散歩の相手だと思わせて、隠れて絵を仕上げてほしいというのだ。エロイーズは結婚を拒んでいて、前に雇った画家には決して顔を見せなかったからだ。さらにマリアンヌは召使のソフィ(ルアナ・バイラミ)から、元々エロイーズの姉の縁談だったと教えられる。ミラノへ嫁ぐことを悲嘆した姉は、自ら死を選んでいた。昼間はエロイーズを観察し、彼女が眠った後に絵筆を走らせるマリアンヌ。だが、親が決めた未来に心を閉ざしたエロイーズが笑うことは1度もなく、制作はうまく進まない。そんな時、マリアンヌが「好きな曲です」と、ヴィヴァルディの協奏曲「夏」の一節を奏でると、初めてエロイーズは笑顔を見せるのだった。何とか肖像画を完成させたマリアンヌは、伯爵夫人に「先にお嬢様に見せ真実を告げたい」と頼む。マリアンヌの嘘に憤りを滲ませながらも、完成作を見たエロイーズは、「この絵は私に似ていません」と抗議する。画家として対象を捉えていないと指摘されたことに気づいたマリアンヌは、自らの手で絵を消してしまう。「描き直します」と告げるマリアンヌに、「描けないなら出て行って」と冷たく言い放つ伯爵夫人。すると、意外にもエロイーズが、「モデルになるわ」と申し出る。伯爵夫人は「5日後に戻る。それまでに仕上げて」と島を立ち去るのだった。明るいうちは制作に集中し、時には美しい島を共に散策し、夜になると蝋燭と暖炉の火の下で、ソフィを交えてカード遊びや本の朗読に興じる二人。音楽や文学について語り合ううちに、二人は互いに惹かれ合っていくのだった。ある夜、3人は望まぬ妊娠をしたソフィの堕胎を頼むために、身分の低い女性たちの集いへと出かける。女たちが歌い始めた時、焚火をはさんで見つめ合うマリアンヌとエロイーズ。その時、炎がエロイーズのドレスに燃え移る。いつ、恋におちていたのかはわからない。ただ、焚火の炎が彼女たちの恐れやためらいを焼き尽くしたのは確かだ。互いしか見えない一瞬一瞬を狂おしいほどに慈しみながら、ついに肖像画の完成を迎えるマリアンヌとエロイーズ。これが最後というその日、二人が選んだ“別れ”とは──?
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キャスト
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アデル・エネル、ノエミ・メルラン、ルアナ・バイラミ、ヴァレリア・ゴリノ
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スタッフ
- 監督:セリーヌ・シアマ
[c] Lilies Films.
作品情報・予告編 提供:MOVIE WALKER PRESS