解説

毒グモと人間の壮絶な戦いを描く、新星セヴァスチャン・ヴァニセックによる長編デビュー作。『ソウ』ジェームズ・ワン監督を想起させる、限られたシチュエーションを生かすセンスが秀逸。いつ現れるか分からないクモの襲撃は最後まで緊張感が途切れない。無名ながら才能あふれる監督がフランス映画界に颯爽と登場した、とメディアも絶賛。2023年の第79回ヴェネチア国際映画祭の批評家週間でワールドプレミアが行われ、「タイトな編集、手持ちカメラの臨場感など多くの印象的なショットによって撮影されている」と評価された。本作は同年12月にフランスで劇場公開され記録的な大ヒットに。24年にはセザール賞の視覚効果賞と新人監督賞にノミネート。今年3月に横浜で行われたフランス映画祭2024でも「Vermines」として上映され映画ファンに衝撃を与えた。